UKコメディドラマ『アフター・ライフ/After Life』まとめ
【作品名】『アフター・ライフ』(原題:After Life)
作品概要
リッキー・ジャーヴェイスが手がけるダークコメディ。主人公は、架空の街タンブリーに住んでいる地域新聞社のジャーナリストで、妻を乳がんで亡くしたことで自殺願望を抱いているトニー。自暴自棄のトニーは誰彼構わず嫌な態度をとりますが、それでも周りの人たちは彼のことを見捨てません。最愛の人を失った時の過ごし方について考えさせられ、観た後に温かな気持ちになる作品です。でも、リッキーと言えばコメディ。地方紙という設定が絶妙なんですよ。地域の珍しい出来事を取材するから、自然と妙ちくりんな取材対象者が出てくる出てくる。トニーを取り巻く人たちもどこか変わっています。どぎつい下ネタをかます精神科医が最強(最低)です。Netflixで全シーズン視聴可能。
あらすじ
妻の死を受け入れられない地方新聞社の記者トニーは、周りの人たちの優しさに逆らうように自分勝手で嫌な態度を取ることで、つらい毎日を乗り越えようとするが…。
Netflixより引用
作品のテイスト
全てのリッキー・ジェーヴェイス作品を観たわけじゃありませんが、彼、『The Office』クリスマススペシャル辺りからコメディに対する姿勢が変わった気がするんですよね。ちょっと変わった人たちを笑いの対象にしつつ、そのままで終わらせず、彼らを受け入れるような形にうまく昇華しているというか。なので、変わった人たちの不思議な発言の数々に笑わせられるのですが、嫌な気分にはなりません。クスッと笑えます。シュールな雰囲気漂いまくってます。
登場人物
トニー・ジョンソン
(リッキー・ジャーヴェイス/Ricky Gervais)
地方新聞紙「タンベリー・ガゼット」の特集記事を担当している記者。最愛の妻を亡くしたことで鬱状態になり、自殺願望を抱いている。
レイ・ジョンソン
(デヴィッド・ブラッドリー/David Bradley)
トニーの父。痴呆症を患っており、老人ホームに住んでいる。
リサ・ジョンソン
(ケリー・ゴッドリマン/Kerry Godliman)
トニーの妻。トニーが自分の死を乗り越えられるよう、トニー宛にビデオレターを残して亡くなった。
ブランディ
(アンティ/Anti)
トニーとリサの犬。トニーの親友。トニーにとっての生きる意味となっている。
マット
(トム・バスデン/Tom Basden)
トニーの義理の弟。「タンベリー・ガゼット」の編集長。穏やかな性格で、トニーのことを心配している。良き理解者。
レニー
(トニー・ウェイ/Tony Way)
「タンベリー・ガゼット」の写真担当。仕事において、トニーの相棒的な存在。
キャス
(ダイアン・モーガン/Diane Morgan)
「タンベリー・ガゼット」の広告担当。占いが好きで、孤独な独身女性。
サンディ
(マンディープ・ディヨン/Mandeep Dhillon)
「タンベリー・ガゼット」の新人記者。
ヴァレリー
(ミッチェル・グリニッジ/Michelle Greenidge)
「タンベリー・ガゼット」の受付女性。
エマ
(アシュリー・ジェンセン/Ashley Jensen)
老人ホームに勤め、レイのお世話をしている看護人。トニーと良い感じになる。
精神科医
(ポール・キー/Paul Kaye)
トニーとマットの精神科医。人の悩みに寄り添わず、鼓舞するタイプ。とても下品な男。
アン
(ペネロープ・ウィルトン/Penelope Wilton)
よく亡き夫のお墓参りに現れる未亡人。同じく妻の墓参りによく訪れるトニーと親しくなり、お互いに良き話し相手となる。
ブライアン・ギッティンズ
(デヴィッド・アール/David Earl)
「タンベリー・ガゼット」に載りたくて仕方がない人形師/コメディアン。買い溜め癖があり、家の中はゴミ屋敷となっている。
ダフネ[ロキシー]
(ロイシン・コナティー/Roisin Conaty)
偶然知り合った性労働者。家の掃除を手伝ってもらううちに仲良くなる。
パット
(ジョー・ウィルキンソン/Joe Wilkinson)
ホームレスの郵便局員。トニーの家に郵便物を配達するうちにトニーと親しくなる。
撮影地
ロケ地はロンドン北西部にあるハムステッド、へメル・ハムステッド、ビーコンズフィールド。海辺のシーンはイースト・サセックスのキャンバー・サンズで撮影が行われた。
作品にまつわるエピソードあれこれ
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シーズン1、2ともに高評価を得ている。シーズン1のRotten Tomatoesの総合評価は73%、シーズン2は75%。原案・監督・脚本・主演を務めたリッキー・ジャーヴェイスの新たな才能が花開いたと絶賛されている。
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2019年、『アフターライフ』は世界で最も視聴されたUKコメディドラマである。
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ジャーヴェイスはトニーのキャラクターに自分自身を投影している。まず、トニーは同僚に死後の世界を信じていないと話す無神論者である。ジャーヴェイスは『ジ・オフィス』や『エキストラ: スターに近づけ!』でも自身のキャラクターを無神論者に設定し、しばしば神仏の存在に疑問を投げかけてきた。また、トニーとリサは子なしでも幸せな夫婦生活を送っていたと描写されており、トニーはサンディに子供が欲しくないということを話している。ジャーヴェイスは30年以上一緒にいるパートナーとの間に子供はおらず、人口過多や様々な理由から、今後も子を儲けるつもりはないと公言している。
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リコーダー・キッズことジェームスのモデルは、以前からジャーヴェイスのジョークのネタにされてきたジェームズ・コーデンなのではないかと言われている。
@rickygervais what do you think of the hilarious James Corden coming in to take Ellen’s role #asachauffeurmainly #AfterLife2 #afterlife pic.twitter.com/3lMtNBTP8h
— Dayne (@Real_Danye_West) August 3, 2020 - ジェーヴェイス演じるトニーの妻リサのミドルネームはジェーン。ジャーヴェイスの実生活のパートナーの名前はジェーン・ファロン。これは単なる偶然ではないだろう。
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ペネロープ・ウィルトンとピーター・イーガンは80年代に放送されたシットコムドラマ『Ever Decreasing Circles』と同じ役名が付けられている。これもジャーヴェイスが意図的に名付けた可能性が高い。
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ブランディを演じた名犬の本名はアンティ。カメラに向かってうまく演技ができるよう、本名と語音が似ているブランディという役名になった。
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初回エピソード冒頭、ブランディのドッグフードを切らしていたことに気づくトニー。戸棚で見つけたのはベイクドビーンズか野菜カレーの缶詰。ブランディにはベイクドビーンズを与え、自身は野菜カレーを食べることに。しかし、食器はすべて汚れていたため缶から直接一気飲みしていた。このシーンはフェイクではなく実際に行なっていたのだとか。ちなみに、シーズン1エピソード2でトニーが吸っていた大麻入りヘロインはフェイク。実際にはラズベリーの葉だったそう。
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ドラマ内で使用されている楽曲はジャーヴェイスによるセレクト。Netflixの膨大な予算により、好きな曲を選んで使うことができたため、サウンドトラックには大物アーティストの名が連なっている。
エピソード名
シーズン1
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
シーズン2
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
シーズン3
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
After Life | Official Trailer [HD] | Netflix
参考サイト: Wikipedia / IMDb / SCREENRANT