UKコメディドラマ研究所

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UKコメディドラマ『ザ・ウィンザーズ/The Windsors』まとめ

【作品名】ザ・ウィンザーズ(原題:The Windsors)

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©︎Channel 4

作品概要

UK王室のパロディードラマで、王室のメンバーをとことんいじり倒している問題作。架空の物語ではありますが、実際の出来事に着想を得ています。たいていの話が、王室トップの座を欲するカミラ夫人と、ヘンリー王子への未練を立ちきれないピッパが騒動のタネを撒き散らすというのが大軸。サブプロットとして、ベアトリス&ユージェニー姉妹が自立するためにアレコレ頑張るお話が展開されます。めちゃくちゃ下品だし、皆アホすぎるし、くだらない。とはいえ、王室の人間と言うと、それだけで雲の上の完璧な人たちという印象を持ってしまいますが、この作品のお陰で、少しだけ王室メンバーに親近感が湧くかもしれません。どのキャラクターもものすごく人間臭いんですよね。嫉妬や怒りなどのドロドロとした感情や、性や富への欲望、恥ずかしい大失態などがこれでもかというぐらい詰め込まれています。現在、Netflixにてシーズン1〜3が配信中。

あらすじ

大衆に愛されるイギリス王室をちゃかしたぶっ飛びメロドラマ・コメディ。スキャンダルと試練に満ちた一族の日常が、ありえない展開と絶妙なパロディで綴られる。

Netflixより引用

作品のテイスト

9割以上がど直球な下ネタ。慎ましい装いや挙動で知られるロイヤルファミリーに真逆のことをやらせているというギャップがすごい。ロイヤルファミリーのファンとかではなく、あまりにも下衆い&不謹慎なネタが多いことで、最初は不快感を覚えましたが、不思議とだんだん慣れてきて、逆に彼らのことが愛おしく思えてきました。(私だけ?)
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登場人物

チャールズ
(ハリー・エンフィールド/Harry Enfield)
皇太子。エリザベス女王とフィリップ殿下の第一子。スコットランドの民族衣装であるキルトを愛用している。妻カミラにゾッコンで、尻に敷かれている。常に赤ら顔で、全体的に下品。

カミラ
(ヘイドン・グウィン/Haydn Gwynne)
チャールズの妻。王女になることに執着しており、ウィリアムとキャサリンのことを敵対視している。ケイトが国民から支持されていることを面白く思っておらず、常に彼女を罠に嵌めようと画策している。

ウィリアム
ヒュー・スキナー/Hugh Skinner)
王子。チャールズとその元妻の第一子。お人好しで騙されやすい。パイロットの技術を持っている。妻のケイトや子どもたち、そして国民のことを大切に想っている。

ヘンリー
(Season1-2:リチャード・ゴールディング/Richard Goulding Season3:トム・ドゥラント・プリチャード/Tom Durant-Pritchard)
王子。チャールズとその元妻の第二子。他のキャラクターに比べてダントツで頭が悪い。パーティー野郎。ピッパと惹かれ合う。

ケイト
(ルイーズ・フォード/Louise Ford)
ウィリアムの妻で、元ロマ(ジプシー)。王室に馴染むために努力する頑張り屋さんだが、その行動があさっての方向に向くことも多い。カミラにいびられている。

ピッパ
(モルガーナ・ロビンソン/Morgana Robinson)
ケイトの妹。姉が王子と結婚したことを妬んでいる。ヘンリーと破局と復縁を繰り返すが、最終的には大金持ちの男と結婚する。しかし、ヘンリーへの未練を捨てきれない。チャームポイントは、お尻。

メーガン
(キャサリン・ドライズデール/Kathryn Drysdale)
ヘンリーの妻。アメリカ出身の女優。ことあるごとにドラマ『SUITS』への出演歴を自慢し、『SUITS』内の出来事になぞらえようとする。

アン
(ヴィッキー・ペッパーダイン/Vicki Pepperdine)
エリザベス女王とフィリップ殿下の第二子。古風な装いやしきたりを好み、厳格。お化けのような体質で、いきなり瞬間移動して目の前に現れる。

アンドルー
(ティム・ウォラーズ/Tim Wallers)
エリザベス女王とフィリップ殿下の第三子。浮気性で、妻ファーギーと離婚。税金対策のためにファーギーに復縁を迫るなど、下衆い男。

ファーギー
(ケイティ・ウィックス/Katy Wix
アンドルーの元妻。離婚したことで王室メンバーから省かれている悲しい人物。貧困に喘いでおり、自伝刊行などプライベートを切り売りしている。

ベアトリス
(エリー・ホワイト/Ellie White)
アンドルーとファーギーの第一子。王女であることによる施しに頼らず、自立をしなくてはいけないと考えている。心配性で内気な性格。妹の提案にすぐに乗る。姉妹で仲が良い。

ユージェニー
セレステ・ドリング/Celeste Dring)
アンドルーとファーギーの第二子。ベアトリスと同じく、自立を考えている。積極的な性格で、自分たちでお金を稼ぐ様々な方法を思いつく。姉妹で仲が良い。

エドワード
(マシュー・コトル/Matthew Cottle)
エリザベス女王とフィリップ殿下の第四子。常にお金に困っており、様々なアルバイトをしている。

テリーザ・メイ
ギリアン・ビーヴァン/Gillian Bevan)
首相。まともである故に、絶対王政を目論むカミラから敵対視されている。 

撮影地

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ブラッドフォードやサリーで撮影しているところが目撃されている。特別編『Royal Wedding Special』は、ハートフォードシャーのセント・オールバンズや同地域の大聖堂(セント・オールバンズ大聖堂)にて撮影が行われた。

オープニングテーマ

イアン・マスターソン(Ian Masterson)によるオリジナルテーマ曲 

 作品にまつわるエピソードあれこれ

  • リチャード・ゴールディングは、2017年にBBCで放送された『King Charles III』でもヘンリー王子を演じている。

  • ゴールディングはシーズン1、2でヘンリー王子を好演していたが、“相反する委託”により番組を去らなくてはいけなくなったらしく、後任をトム・ドゥラント・プリチャードが務めることになった。

  •  ウィリアム王子はドラマを気に入っており、特に妻キャサリン妃がジプシーのように描かれていることに対してとても面白いと思っているらしい。

  • ケイトがエボラ熱を広めたエピソードや、ベアトリス&ユージェニー姉妹が急進的な考えを持つ描写など、度々批判の的になっている。

  • ピッパ役モルガーナ・ロビンソンはこのように語っている。「寄宿学校の経験を通してピッパ役のスキルを磨いたわ。一緒に通っていた全女子生徒たちを一つのキャラクターにまとめたの。ピッパのインタビューを一度だけ見たことがあるわ。彼女はかなり緊張していて、私が演じているピッパに比べて、とても素敵で可愛らしかった」

 エピソード名

シーズン1
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
特別編. 原題:Chrismas Special


シーズン2
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
特別編. 原題:Royal Wedding Special


シーズン3
1. 原題:Episode One
2. 原題:Episode Two
3. 原題:Episode Three
4. 原題:Episode Four
5. 原題:Episode Five
6. 原題:Episode Six
 


TRAILER: The Windsors | Friday 27th May 10pm | Channel 4

 

作品情報 【放映年度(本国)】2016年5月6日 – 2020年3月31日
【シーズン数/エピソード数】3シーズン/20話
【各エピソード時間】23 – 25分
【放送局】Channel 4
【日本で観る方法】Netflix
【製作】
脚本:ジョージ・ジェフリー(George Jeffrie)、バート・タイラー・ムーア(Bert Tyler-Moore)
監督:アダム・ミラー(Adam Miller)
エグゼクティブ・プロデューサー:ロバート・ウルフ-コクラン(Robert Wulff-Cochrane)、カミラ・キャンプベル(Camilla Campbell)
プロデューサー:イジー・マント(Izzy Mant)
製作会社:ノホ・フィルム・アンド・TV(Noho Film and TV) 

参考サイト:WikipediaIMDb / TV Tropes